商標の早期審査対象の拡大
商標の審査着手は概ね5か月程度要しますが、早期審査を請求することでこの着手を早めることが可能です。この早期審査が認められる商標出願が平成29年2月から拡大されました。早期審査が認められる出願は以下の3つとなります。なお、新しいタイプ(音、位置、色彩等)の商標については適用対象外です。
(1)出願人又はライセンシーが、出願商標を指定商品・指定役務に使用又は使用の準備(以下、単に使用)を相当程度進めていて、かつ、権利化について緊急性を要する出願
要件:使用+緊急性
・現実の使用又は相当な使用の準備
・一部使用していれば適用
・緊急性(*)
(2)出願人又はライセンシーが、出願商標を既に使用している商品・役務又は使用の準備を相当程度進めている商品・役務のみを指定している出願
要件:使用
・現実の使用又は相当な使用の準備
・全ての指定商品を使用している必要あり
(3)(New)出願人又はライセンシーが、出願商標を指定商品・指定役務に既に使用している又は使用の準備を相当程度進めていて、かつ、商標法施行規則別表や類似商品・役務審査基準等に掲載されている商品・役務のみを指定している出願
要件:使用+商品表示が審査基準どおり
・現実の使用又は相当な使用の準備
・一部使用していれば適用
*緊急性
緊急性とは以下の場合をさします。
早期審査は審査結果が早期に知ることができ、出願人の事業展開に有効な手段となりますので、出願を行うに際にはご検討下さい。